「何人部屋?」と聞いたら、
「二人部屋。ホテルのツインだよ。」 だと。
ええ~。
そんなんで夜、盛り上がれるんだろうか。
私達の頃は、修学旅行といえば、
やはり旅館で、和室で、みんなで布団並べて
的なイメージでした。
佳代ちゃんも同じような感じだったみたい。
「二人かあ・・・・。なんかちょっと淋しいなあ。
でも、もしも自分が教員で、引率する立場で考えたら、
へんに大人数でワチャワチャしないぶん、
逆に問題が起きにくいかもね。」
うーん、そうかもしれないなあ。
たしかに、中学生が数人寄れば、
そら、まあ、ろくなことはしないもんね。
それでこそ中学生なのだけれど。
いゆは、ものすごく優しい親友と、運よくペアになれて、
3泊、ずっと同じ部屋なので、この部屋割には大満足らしい。
・・・・・・でも、私はその子に心底、同情します。
だって、いゆは、すぐに部屋を散らかすし、
時々、意味不明の内容の寝言を言うし、寝相も悪いし、
なかなか朝も起きないし、寝起きの機嫌も最悪。
「今はどんなにその子と仲が良くても、
三日も一緒にいたら、いゆのこと、本気で
大嫌いになるんちゃうか?」
「うん、心配やなあ・・・・。
二日目から、いゆだけ一人で隔離部屋にされたりして。」
「うんうん、暴れるから独房行き・・・の受刑者みたいに」
「もしかして、先生からお電話があるかもよ。
お父さん、お母さん、学校としてももう手に負えませんから
沖縄まで、いゆさんを捕獲に来て下さいって。」
「地元の猟友会の皆さんの応援を頼まんといけんかもなあ」
「ハブ獲り名人も駆けつけてくれたりして」
「いゆ、お前は将来、彼氏が出来ても、
絶対に『婚前旅行』とか行ったらアカンぞ。
100%振られるぞ!彼氏が腰を抜かして逃げ出すぞ。」
「昼間は何とか猫かぶってても、夜中に化け物に変身する
妖怪の昔話みたいなもんやからなあ。いゆの寝相は。」
とさんざん言ってたら、
「うるさいわ!人をモンスター扱いすんな!誰が妖怪じゃ!
うちだって、修学旅行では、ちゃんといい子にします!」
とふてくされてました。
いゆ、ちゃんと整理整頓して、ちゃんと早寝早起きして、
同室のリナちゃんに迷惑かけんようにするんだよ。
色々と心配な父でした。
2 件のコメント:
最近はずいぶん遠くまでいくんですね。冬だから気候は多分快適でしょう。いいなあ。
修学旅行、いいなあ。
もうぜーえったいに、ワタシは行けません。
いゆちゃんは、やはり、両親にきたえられ、
みがかれ、
チャーミングな思春期モンスターになったのねん。
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